感染症を防ぐ

藤田紘一郎先生

【医学博士・藤田紘一郎先生監修】

このページは、腸内環境のエキストパート・藤田絋一郎先生に監修いただき、「ヘルスケア編集部」が作成したものです。 記事の内容に関する疑問や質問に関しては、下記ページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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病原菌やウイルスから体を守る腸

私たちの体には、風邪や病気から身を守るため、有害な物質を排除する免疫機能が備わっています。外から体内に侵入したウイルスや細菌などを敵とみなし、攻撃することで風邪や病気にならないように守ってくれます。

この免疫力の70%は腸によって作られ、残りの30%は自律神経のバランスによるホルモンが働きを左右しています。

腸の免疫力は腸内細菌と深く関わっており、腸内環境のバランスが良い状態であれば免疫力をUPさせますが、腸内環境が悪い状態であると逆に免疫力を下げてしまい、体調を崩す原因となります。

免疫力の仕組み

腸での多くの免疫の働きを担っているのが、小腸の柔毛の間に存在するパイエル板と呼ばれる部分で、ウイルスや病原菌などの異物をそのまま細胞内に取り込むことができます。

その入り口から取り込んだ病原菌を捕獲するのがM細胞と呼ばれる細胞です。M細胞がウイルスや細菌などを捕獲、それを樹状細胞が受け取って分解をし、それをヘルパー細胞へと渡すと、ヘルパーT細胞が活性化、B細胞が病原菌に負けないための抗体を作り出すのです。

B細胞が作り出した抗体の一部は体内へと送られますが、残りは腸管の粘膜へ行き、腸内で病原菌の感染を防ぎます。

パイエル板やM細胞の働きは腸内環境に影響されやすく、パイエル板がつねに元気で働くためには、良い腸内環境を作る必要があります。

免疫力を高めるには?

免疫力は、年齢、食生活、ストレス、運動などが関係してきます。

免疫力を高めるためにはまず、ストレスをためないことが大切です。ストレスが増えると悪玉菌が増える原因となり、免疫力が低下してしまうからです。ウォーキングなど体を動かす運動を取り入れて気分転換を心掛けましょう。

また、腸内細菌のバランスを整える納豆、ヨーグルトキムチなどの発酵食品を摂り入れたり、サプリメントをうまく活用しながら、腸内環境を整えることが大切です。肉類や脂肪分は悪玉菌の好物で、腸の働きを悪くさせる原因にもなります。摂り過ぎには充分に注意しましょう。

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サイト監修者
藤田紘一郎先生に聞いてみました

当サイトの監修者・藤田紘一郎先生は、腸内環境の専門家。ここでは、腸に関する素朴な疑問について先生に詳しく解説していただきました。ぜひ、腸内環境改善のために役立ててください!

藤田紘一郎先生

藤田紘一郎先生

東京医科歯科大学名誉教授。寄生虫学、感染免疫学、熱帯医学を専門分野とし、公衆衛生や腸内環境に関する多数の著書を執筆しています。過去に、自らの腸で15年にわたってサナダムシを飼育したという経験を持つ、腸内環境のエキスパートと言うべき研究者です。

腸内に寄生虫がいると免疫力が高まるという話は本当ですか?

本当です

私も自分の腸にサナダムシを入れて実験していましたが、免疫力が上がり、アレルギーを抑える効果がありました

ただし、人の身体に入れていいのは、人の身体に合った寄生虫だけです。人の身体に住む寄生虫は、人の体内でしか子供を産めません。寄生している人が病気になっては困るから、人が病気になりにくい物質を出しているんです。

しかし、他の動物に寄生する虫やウイルスを入れてしまうと大変です。キタキツネに寄生するエキノコックスも、コウモリが持っているエボラウイルスも、人にとっては恐ろしい存在ですが、本来の宿主には有益な存在なのです。

参考サイト・参考文献

  • 腸内細菌が支える腸の7つのはたらき(NPO法人レックス・ラボ)P29~P35