排泄する

藤田紘一郎先生

【医学博士・藤田紘一郎先生監修】

このページは、腸内環境のエキストパート・藤田絋一郎先生に監修いただき、「ヘルスケア編集部」が作成したものです。 記事の内容に関する疑問や質問に関しては、下記ページのお問い合わせフォームからお願い致します。

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大腸内の排泄の流れ

大腸は、水分やミネラルを吸収し、便を作る器官です。酵素細胞によって分解された栄養素は小腸で吸収されますが、食物繊維などの消化されなかったものは、水のような状態で大腸に移動します。大腸では、主に水分が吸収されるので、最終的には食べ物のカスだけが、便として排出されます。

便の形は、大腸を移動する時間と関係しています。大腸に到達するときは、ほぼ水の状態なので、水分が吸収されずに排出されれば、水のような便になり、非常にゆっくりと移動すればコロコロの便になります。食べすぎや飲みすぎ、ウイルス感染、ストレスが起こると十分な水分吸収が行われず、水のような便になります。反対に、栄養不足や運動不足、ストレスなどにより、腸のぜん動運動(便を押し出す腸の働き)が衰えると、大腸内に便が長くとどまり、水分が吸収されて便秘になります。

スムーズな排泄の味方
『短鎖脂肪酸』

便秘や下痢など排泄のトラブルを救う存在として、注目されているのが短鎖脂肪酸という物質です。

短鎖脂肪酸は有機酸とも言い、腸に住み着いている腸内細菌が食物繊維オリゴ糖やでんぷんを発酵して作り出している物質です。具体的には、酢酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸などがあります。いずれも、腸内を適度な酸性に保ち、善玉菌の働きを応援する優れものです。短鎖脂肪酸が増えると、腸粘膜が元気になり、体も健康になります。

また、短鎖脂肪酸は便秘解消にも役立つことがわかっています。短鎖脂肪酸は腸のぜん動運動を活性化させ、排便をスムーズにする働きがあるのです。同時に、大腸内でミネラルと水の量を増やす働きもあり、便の水分量が増えることで便通の改善も期待できます。

短鎖脂肪酸を作る腸内細菌

短鎖脂肪酸の特徴は、食べ物から摂るのではなく主に腸内フローラによって作られている点です。

先述の通り、短鎖脂肪酸は食物繊維やオリゴ糖などを発酵して作りだしますが、その発酵を行っているのが、ビフィズス菌やバクテロイデス菌などの善玉菌。短鎖脂肪酸が増えると腸内フローラは悪玉菌にとって居心地の悪い弱酸性になります。善玉菌にとって優勢の環境ができるので、積極的に短鎖脂肪酸を作り出しているのです。

腸内バランスを
良くするためには?

腸内環境のバランスは、短鎖脂肪酸によって保たれています。同時に、短鎖脂肪酸を増やすためには、食べ物やサプリメントを摂ることが腸内環境を整えることも非常に大切です。短鎖脂肪酸は、食物繊維やオリゴ糖によって作られるため、でんぷん性の食物繊維やオリゴ糖を積極的に摂取するようにしましょう。

腸内バランスを整える
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参考サイト・参考文献

  • 腸内細菌が支える腸の7つのはたらき(NPO法人レックス・ラボ)P17~P20