腸内環境とストレスの密接な関係

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ストレスと腸内環境の関係

腸内環境が悪化するとストレスを抱えやすくなる

腸内環境が悪化するとストレスを抱えやすくなる、ということを示唆させる、興味深いマウス実験の報告があります。

腸内が無菌状態のマウスを動けない状態にし、その後のマウスの動作を確認。するとマウスには、いわゆる「多動」が生じたり、また特定のホルモンの分泌量が増加したりなど、ストレスを抱えている際に生じる様々な症状を示しました。

その後、マウスの腸に菌を入れて腸内環境を整えたところ、無菌状態の際に示した「多動」等の症状は減少しました。

このデータはあくまでもマウスを対象とした実験の結果ですが、腸と脳の機能が繋がっていることは過去の研究でも明らかにされており、人間においても同様の傾向があることは十分考えられます

腸内環境の悪化がストレスにつながる理由

腸内環境の悪化がストレスにつながる理由については、現在のところ、まだ明らかにされていません。いくつかある仮説の中には、腸内における代謝物質の減少を指摘するものがあります。

腸内に存在する膨大な数の細菌は、r-アミノ酸(GABA)やポリアミンなど、神経系に働く生理活性物質を排出しています。腸内環境が乱れることにより、これら物質の生成量が減少。結果として神経系が健全に働かず、脳がストレスを感じる、という学説です。

ストレスを抱えると腸内環境が悪化しやすくなる

ストレスと消化器官には密接な関係がある、ということは古くから信じられてきました。

たとえば、大勢の人の前でのプレゼンをするなど、一定の緊張・ストレスを感じる状況に置かれた際に、決まって胃が痛くなるという方がいます。さらには、ストレスを感じると下痢・便秘になる、という方も少なくありません。

ストレスが腸内環境の悪化につながる理由

ストレスが腸に影響をもたらす原因は、自律神経の乱れにあると考えられています。

人の自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類がありますが、これらのうち、腸の働きを司っているのは副交感神経のほう。ところが、人はストレスを感じると交感神経の働きが活発になり、相対的に副交感神経の働きが鈍ります。その結果、腸内環境が悪化して腸の不調を誘発する、と考えられているのです。

そもそもストレスとは

もともとストレスとは、物理学の分野で使われている用語です。物体に対して外側から圧力を加えた際、その圧力によって物体に歪みが生じる現象のことを、ストレスと言います。

さらに、外側から物体に加わる圧力のことをストレッサーと言い、ストレッサーによって物体が歪んだ状態のことをストレス反応と言います。

私たちが普段使っているストレスという言葉は、これら物理学のイメージを拝借して生まれたものです。以下、人間におけるストレス反応の種類、およびストレッサーの種類について見てみましょう。

ストレス反応の種類

心理的反応

人はストレスを感じると、イライラや不安、意欲の低下、気分の落ち込みなど、心理面にさまざまな反応を示すことがあります。

身体的反応

ストレスが原因で、便秘や下痢、腰痛、肩こり、頭痛など、身体面にさまざまな反応が生じることがあります。

行動的反応

ストレスが原因で、飲酒量の増加、喫煙量の増加、仕事上のミスの増加など、行動面に影響が現れることがあります。

ストレッサーの種類

物理的ストレッサー

暑さ、寒さ、混雑、騒音など、外部からの五感に対する物理的な事象がストレッサーとなることがあります。

化学的ストレッサー

薬物、酸欠、一酸化炭素、公害物質等、化学的な要因がストレッサーになることがあります。

心理・社会的ストレッサー

人間関係、仕事上の問題、家庭の問題など、心理的・社会的要因がストレッサーとなることがあります。私たちが普段口にするストレスとは、この心理・社会的ストレッサーを指していることが多いようです。

ストレスを避ける方法・和らげる方法

ストレスを避ける方法

朝のコップ1杯の水を飲む

起床したら、まずはコップ1杯の水を飲んでみてください。冷たい水が胃腸へと届くことで、胃腸を司る副交感神経が活発化。結果、腸内環境が整い、上でご紹介したマウス実験のようにストレスを抱えにくい状態になる可能性があります。副交感神経が活発化すれば、自然な便意がもよおされます。普段から便秘気味の方は、ぜひ実践してみましょう。

きちんと1日3食を摂る

ダイエットのために1日1食や2食に抑えている方もいますが、腸を働かせて良好な腸内環境を維持するためには、きちんと1日3食を摂ることが大切です。腸内環境が良くなれば、同じストレッサーに対し、ストレス反応のレベルが低くなる可能性があるでしょう。

カロリーが気になる方は、1回あたりの食事量を減らして、その分回数をしっかりキープすると良いでしょう。

乳酸菌を摂取する

腸内環境を良好に保つために欠かせないのが、乳酸菌を摂取すること。乳酸菌が腸に良い影響をもたらすことは、古くから知られています。乳酸菌によって健全な腸を保ち、ストレスの感じにくい体にしていきましょう。

ちなみに、腸内環境の健康維持に必要な乳酸菌の量は、ヨーグルトで言えば1日200g程度。納豆などの発酵食品にも乳酸菌が含まれているので、お好みに応じて積極的に摂るようにしてください。より手軽に乳酸菌を摂りたい方には、サプリメントの利用をお勧めします。

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体を動かす

体を動かして適度に体を興奮させることで、ストレスを感じにくい状態になると言われています。また、すでにストレスを抱えてしまった場合でも、体を動かすことでストレスの自覚症状が軽減することがあるそうです。

ストレスの回避・緩和に効果的なのが、空気をたくさん取り入れながら行う有酸素運動。早歩きでのウォーキング、軽いランニング、サイクリングなどが代表的な有酸素運動です。

抱えてしまったストレスを和らげる方法

現状を他人に話す

ストレスを1人で抱え込んでしまうと、ますますストレスが増殖してしまうことがあります。相談できる相手がいるなら、ストレスの原因や現状を話してみましょう。

たとえ相談相手から有効な解決策を得られなかったとしても、他人にストレスの原因を話すだけで、気持ちが楽になるかもしれません。

状況を客観的に見る

一度、ストレスの原因や気持ち、身体的な不調などの状況を整理し、客観視してみてください。

その方法としてお勧めなのが、紙に書き出してみるということ。自分が不満に感じていること、その不満が原因で生じているなストレスなどについて、くまなく紙に書き出してみてください。それだけで、ストレスが軽くなることがあります。紙ではなく、パソコンやスマホに書き出しても構いません。

別のことで気を紛らわす

音楽を聴いたりカラオケに行ったりなど、何らかの別のことに集中し、一時的にストレスを忘れましょう。根本的な解決にはなりませんが、その時点でのストレス反応の軽減には有効です。

よく笑う

たとえ深刻な出来事に遭遇しても、見方を変えれば、どこかに笑える側面を見つけられる可能性があります。あらゆる出来事を笑いで対処できるようになれば、きっとストレスの感じ方が軽くなるのではないでしょうか。