花粉症軽減

花粉症のメカニズム

花粉症は、主にスギ花粉が原因となるアレルギー性の病気です。私たちの体には、ウイルスや細菌から体を守るための免疫機能が備わっています。体外から有害な物質が侵入すると、敵とみなし、体の外へ追い出そうとします。つまり、風邪のときにくしゃみや鼻水が出るのは、免疫機能によってウイルスを外に出すためなのです。
本来、免疫機能は人にとって有害な物質に対して働きかけるものです。しかし、免疫機能のバランスが乱れると、人間にとって無害なものも有害と認識するようになり「外へ追い出せ」という指令を出すようになります。

花粉症は、免疫機能の乱れにより花粉と反応する物質が作られ、本来無害であるはずの花粉を有害と認識し、くしゃみや鼻水、涙によって花粉を追い出している状態なのです。

花粉症の症状

花粉症の代表的な症状は以下の4つ。ひとつずつ、詳しくチェックしてみましょう。

くしゃみ

くしゃみとは、鼻に侵入した異物を外に出すため起こる生理現象。花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎の場合、繰り返し何度も発生することが特徴です。

鼻水

鼻水は、鼻に侵入した異物を洗い流そうとするはたらき。花粉症のときに出る鼻水は、風邪をひいたときに出る鼻水とは異なり、透明でサラサラしているのが特徴です。

鼻づまり

くしゃみや鼻水が起こった後に、鼻づまりを起こすことがあります。鼻の粘膜が腫れることで、鼻の通り道が狭くなる現象です。

目の痒み

花粉が目に侵入することで、刺激を受けた免疫細胞からヒスタミンという物質が放出されます。このヒスタミンが目の知覚神経を刺激することで痒みが誘発されます。

花粉症を悪化させる要因

アルコール

アルコールを代謝する過程で、アセドアルデヒドと呼ばれる物質が生成されます。アセドアルデヒドは、花粉症等の要因となるヒスタミンの放出量を増やす物質。ヒスタミンが増加することで、目の痒み、くしゃみ、鼻水などが悪化する恐れがあります。

甘いお菓子

砂糖を多く使用したお菓子等を食べると、体温が低下します。体温の低下は免疫機能の低下を招くため、結果として花粉症等のアレルギー症状が生じやすくなります。

香辛料の多い食べ物

香辛料の作用により、鼻の粘膜にある毛細血管が拡大。その結果、鼻水の量が増えたり、鼻づまりが誘発されたりなど、花粉症の症状を悪化させることがあります。

飽和脂肪酸を多く含む食べ物

飽和脂肪酸を多く含む食品を摂取すると、腸内環境を悪化させる可能性があります。腸は免疫機能を司る重要な器官。腸内環境が悪化して免疫力が下がれば、花粉症等のアレルギー反応が起こりやすくなります。

花粉の種類や飛散時期

一般的に花粉症と言えば「スギ花粉」が有名ですが、それ以外にも、花粉症を誘発するさまざまな植物があります。 ここでは、花粉症を招く植物の種類と、それぞれの花粉が飛散する時期の目安をご紹介します。

関東の花粉飛散時期

植物の種類 花粉の飛散時期
ハンノキ属 2月中旬~5月上旬
スギ 2月上旬~4月下旬/11月上旬~十二月中旬/1月上旬
ヒノキ科 2月上旬~5月下旬
シラカバ 4月下旬~6月上旬
イネ科 4月上旬~7月上旬/7月下旬~10月上旬
ブタクサ科 8月上旬~10月中旬
ヨモギ属 9月上旬~9月下旬
カナムグラ 8月中旬~10月中旬

関西の花粉飛散時期

植物の種類 花粉の飛散時期
ハンノキ属 2月中旬~5月上旬
スギ 2月中旬~4月中旬/11月上旬~12月上旬
ヒノキ科 3月中旬~5月中旬
シラカバ 飛散せず
イネ科 4月中旬~5月下旬/8月下旬~10月中旬
ブタクサ科 9月中旬~9月下旬
ヨモギ属 8月下旬~10月中旬
カナムグラ 飛散せず

2019年の花粉飛散予測

2019年の花粉飛散予測について、地方別に「例年比」と「前シーズン比」に分けてご紹介します。なお、以下の表は日本気象協会が発表したデータを基に作成しています。

各地方の花粉飛散予測(2019年)

地方 例年比 前シーズン比
北海道 60% (少ない) 50% (少ない)
東北 110% (やや多い) 60% (少ない)
関東甲信 110% (やや多い) 60% (少ない)
北陸 140% (やや多い) 140% (やや多い)
東海 110% (やや多い) 60% (少ない)
近畿 110% (やや多い) 100% (前シーズン並)
中国 160% (多い) 90% (前シーズン並)
四国 100% (例年並) 90% (前シーズン並)
九州 130% (やや多い) 100% (前シーズン並)

※北海道はシラカバ花粉、その他の地域はスギ・ヒノキ花粉の飛散量の予測となります。

参照元:tenki.jp「2019年 春の花粉飛散予測(第4報)」
https://tenki.jp/pollen/expectation/

日常生活における花粉対策

花粉対策用のマスク・メガネを着用する

マスクを着用することで、鼻から花粉の吸いこむ量を1/3~1/6に減らすことができます。またメガネを着用することで、目に入る花粉量を40%~60%カットできます。花粉を最大限に避けるためには、できれば花粉対策用のマスクとメガネを着用するようにしましょう。

帰宅したら花粉をはらう

帰宅したら衣服や髪についた花粉を、手で払いましょう。特にウール素材は花粉が付着しやすいので、花粉シーズンには避けたほうが良いかも知れません。逆に、綿や化学繊維は花粉が付きにくい素材と言われています。

部屋の換気の仕方を工夫する

部屋を換気する際には、窓を開けすぎないように注意してください。窓を開ける幅を10cm程度に抑え、かつ、レースのカーテンを使用することで、室内に侵入する花粉の量を約1/4まで減らすことができます。

十分な睡眠をとる

睡眠不足を自覚している方は、十分な睡眠をとるよう心がけてください。免疫バランスを整えるためには、十分に体を休めることが大切だからです。体を横にするだけでも、免疫力強化につながると言われています。

花粉症が起きない身体を作ることが重要

花粉症の対策といえば、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬によって症状を抑えるという方法が一般的ですが、こういった薬にはさまざまな副作用があり、花粉症の根本的な解決方法ではないため、花粉の多いシーズンには薬を飲み続けなければなりません。また、最近では、花粉を少しずつ身体に慣らしていく治療法や、鼻の粘膜にレーザーを照射する治療法なども登場していますが、施術にともなう身体的・経済的負担を見すごすことはできません。

花粉症は一度発症すると治すことは難しいと言われていますが、腸内環境を整えるサプリメントの摂取や、食生活・生活習慣によって症状の改善が期待できることも事実です。重要なのは、花粉症のメカニズムを理解し、花粉症が起きない身体を作ること。そのためには、人間の免疫力をつかさどる腸内環境を改善していくのが、もっとも賢い花粉症対策といえるのではないでしょうか。

花粉症の症状を和らげる
カギは腸内環境

花粉症の症状を改善するには、免疫のバランスを正常に保つことが必要です。

人間の体内の免疫力は70%が腸に集中し、残りの30%は自律神経のバランスによるホルモンが関係しています。
そして、免疫機能に大きな影響を与えているのが乳酸菌などの腸内細菌。免疫システムは日々働いていますが、腸内環境に影響されやすく、つねに腸内細菌たちが元気に働くためには、良い環境である条件が必要だからです。つまり、善玉菌が優位になり腸内環境が改善されれば、免疫システムが活性化し、花粉症の症状が落ち着く可能性があります。

腸内環境のバランスを
良くするには?

食生活の乱れやストレスによって免疫機能のバランスが乱れると、本来無害である花粉に反応し、花粉症の症状を引き起こしやすくなります。花粉症は一度発症すると治らないとも言われていますが、実際に乳酸菌などの善玉菌を毎日摂取したら花粉症の症状が和らいだ、という調査結果も多く報告されています。食品やサプリメントから摂取できる乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を積極的に摂取して、花粉症に負けない免疫力をつけていきましょう。

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参考サイト・参考文献

  • 藤田紘一郎(2011)『アレルギーの9割は腸で治る!』大和書房
  • 藤田紘一郎(2013)『腸スッキリ!健康法』PHP文庫